あらしのはなし

ども~ほいみんです。

衝撃の嵐活動休止発表からちょうど一年が過ぎましたね。

去年、あの発表を初めて効いたとき、もちろんびっくりはしたけど、休止が大ちゃん発信だと聞いて、妙に納得だった。

そもそも少年隊ファンだったわたし、彼らのバックで踊るMAに大ちゃんはいた。MAのなかでも大ちゃんと町田くんのシンメは息が合ってていいなって思ってた、のに、気がついたら大ちゃんが嵐としてデビューしてしまった。わたし、ビックリ。MAのときもしゃべりは秋山君担当で、大ちゃんは地味なダンス職人みたいだったから、デビュー組に選抜されるとは思ってもみなかったんだよね。

ちょうど少年隊がフジの深夜枠で番組持ってた時期で、デビューしたての嵐をかわいがってるのを見てたから、自然に応援するようになっていったわたし。(ちなみに、この番組内で大ちゃんは嵐のリーダーに決まっちゃった)

フジのワールドカップバレーの応援キャラクターみたいな感じでデビューした嵐は、わたし的に「なんでこの5人?」なメンバーだった。当時はJr.全盛期で、「8時だJ」ではタッキーをメインにして、斗馬や翼、風ぽんや山Pが活躍してて、にのあいはコンビっぽい感じで出てたけど、翔潤はそこまでメインじゃなかったし、大ちゃんにおいては舞台メインだったから8J自体にあまり出てなかったと記憶してる。

既にスターだったタッキーをイベント便乗デビューはさせられない的な事務所の意向が透けて見えて、言い方悪いけど嵐メンバーは寄せ集め感が強かった。なので、仲間内では嵐のこと「小粒隊」って呼んでた。みんな小さくて可愛かったのと、大物感がないってことで。我ながらドイヒー。

他の4人はともかく、なんで大ちゃん?てのが一番の疑問だったんだけど、蓋を開けてみれば大ちゃんのポテンシャルの高さね。ダンスはもちろん上手いし、歌もていうか、歌が抜群に上手かった!MA時代は歌を聴く機会が無かったから知らなかったけど、大ちゃんはめっちゃ歌うまだったのです。

なるほど、Jr.でそこそこのメンバー集めたけど、歌舞方面の不安要素の拡充として、実力派大ちゃんをいれたわけか。てことで、納得した私だったけど、仲良い風だけど若干のよそよそしさが否めなかったデビュー当初、キラキラJr.トップチームの中で大ちゃんはやっていけるのかと心配しきりだった。だって、デビューしたてのインタビューだっていうのに、「ほんとは辞める気だった」とか言ってて、何年かしたらグループ脱退しちゃうんじゃないだろうかとマジで思ってたから。

でも幸か不幸か、デビュー後の嵐はなかなか軌道に乗れず、日テレ深夜で冠番組は持っていたものの、ゴールデンではJr.番組のレギュラーの位置。デビューしてないタッキーに仕切られる嵐ちゃん達、いまや良い思い出だろうけど、当時の心境を思うと切なくなる。ようやくフジ土曜昼の時間帯で「なまあらし」が始まって、これから!と思ったのに、アラワザを経て改編期を乗り越えたと思ったら新番組のいちコーナー「まごまごあらし」に縮小されてて、もう、なんかダメかもって私はがっくりしちゃったけど、嵐ちゃんは頑張った!

この辺りから、ドラマ主演がぼつぼつ決まりだし、ニノの演技力は世間の知ることとなっていっての「硫黄島からの手紙」出演!翔くんはZEROでのキャスター就任でインテリイメージ奪取に成功。更にはMJ主演の「花より男子」大ヒットに伴い、ついに念願の嵐大ブレイク!バラエティでも勢いがついて、まご嵐後続番組のGRAからの「VS嵐」がゴールデン進出!ちょうど嵐デビュー10周年と重なったとこもあっての事務所大PUSH

ちょっと前までのイマイチブレークしきれない中堅Gから、一気に花が開いてしまった嵐ちゃん。そこからは多分皆さん後存知の、SMAPに次ぐ国民的アイドル道をひた走ることになるわけ。

大ちゃんはブレイクまでの間、TVでは嵐としての活動はあっても、個人としてはそこまで仕事に恵まれなかった。それもあって、デビュー後も舞台での仕事が多くて、でもそれは大ちゃんにはいろんな世界を見る良い経験になったんじゃないかな。たぶんそこまできついスケジュールじゃなかったからこそ、好きな絵を描いたり釣りしたりと趣味に時間を割けるのは、彼のいい気分転換になっていたんだと思う。

大ちゃんとしては、自由に好きなことをしたい気持ちが強い人なんだと思うけど、もちろんグループに対する責任もある。だから、10周年の記念番組でも「途中で辞めようと思うときがあった」と言っていたけど、さすがにふっきれて、嵐としてこれからも頑張ってこうと決めたのかなって思ってた。

10周年のあとも嵐人気は上がるばかりで、全員レギュラー持ちだし映画にドラマにひっぱりだこ。大ちゃんも好きな絵でお仕事したり、充実してるように見えた。

でも、そこへ来ての休止発表。しかも、2年も前から考えてたって。

あー、やっぱりなって思った。

やっぱり自由になりたかったんだなって。

もともと、ジャニースに入ったのはダンスをしたいからで、嵐デビュー前のkyotokyoで一旦ダンスを極めてしまった大ちゃん。新しい事がしたいとジャニーズを辞めるつもりだったのに、デビュー組に入ることになってしまった。でも野心があったわけじゃ無いし、そもそも前に出る性格じゃない。アイドルとしての自分に違和感を感じるけど、グループの歌舞担当として期待されてるし、何より「嵐」をいっぱしのグループにしなきゃ入った意味がない。

紆余曲折の末、ブレイクした10年目、今までの苦労が報われた15年目、それを乗り越えたとき、彼は考えたんだろう。自分は嵐に貢献したし、もちろん自分も嵐を堪能した。大きな事件でもなければこれからも嵐は安泰。でも、これから先も同じような生活の繰り返しなのか?レギュラー番組をこなし、毎年夏のイベントと年末のライブ。もちろん、それは幸せなことだけど、このまま自分は40歳になるのか?

て言うのは私の妄想だけど、大ちゃんの中で「嵐」が一区切りついてしまったのは本当なんだと思う。だから、このまま変わらずに嵐でいることがつらくなってしまった。そして40歳を手前に大決心をしたんだと思う。

ジャニーズでは、いくつかのグループがメンバー脱退を経験して、再始動している。でも、嵐はその選択をしなかった。なぜか。

それは、辞めたい人が大野智だから。

他Gの脱退メンバーは、言っちゃ何だが替えの効くメンバーだった。でも、大ちゃんは違う。

彼は嵐のリーダーで屋台骨だ。彼がいなくてはグループとしての嵐はくずれてしまう。

嵐は仲の良いグループだという。でも、仲は良いけど、決して馴れあってはいない。それはMJのストイックさによるものもあるだろうし、理性的な翔くんがいるからでもある、でも何より大きいのは、一番年上で実力もある大ちゃんの存在。

普通、誰よりも実力があって誰よりも年上で、更にはリーダーと言われているなら、チームを仕切って引っ張っていくのが普通。でも彼は表だってそれはしなかった。結果、プロデュース能力に長けたMJがライブを仕切り、理論派の翔くんが嵐のスポークスマンを務め、ニノはその目端の細かさで彼らをフォローし、生真面目な彼らの潤滑剤役を相葉ちゃんがこなす。リーダーである大ちゃんが一歩引いているからこそ、メンバーがそれぞれの役割をみつけて自分の出来ることをやった。そして、大ちゃんはそれを見守りつつ、磨かれた技術を提供することで、リーダーたる所以をみせつける。

それは野心を持たない大ちゃんがリーダーだからこそ出来た民主的な連帯感で、それが嵐の色になった。

その嵐の核である大ちゃんが脱退するってことは、すなわち嵐が解散すること。でもそれはメンバー的にも事務所的にも最も避けたい選択肢。事務所としてもここまで育てた「嵐」ブランドを捨てたくないだろうし、メンバーは辞めたいわけじゃない。それに、大ちゃん脱退のせいで「嵐解散」となったら、非難の矛先は彼ひとりに向けられるのはわかりきってる。

大ちゃんの気持ちも汲んであげたいし、解散は避けたい、という状況での最終選択が「活動休止」。

良く事務所が納得してくれたなあと思ったけど、きっと嵐はメンバー間でもそうだったように、スタッフとも良くコミュニケーションが取れていたんだろうね。だから、チーム嵐としてみんなで話し合い、「休止」の期限を決め、更にはSNS解禁をして世界への窓も開いていった。

わたしは大ちゃんの歌やダンスが好きだったから、嵐の楽曲でももっと大ちゃんのソロ部分を増やして欲しいなあと思ってた。でも、大ちゃんはメンバーの部分を増やしてほしいと、自分のソロ部分を削って貰っていた。みんなで歌うのが嵐だと言って。それに、ダンスだって自分はもっと踊れるのに、メンバーにあわせていた。

それは大ちゃんの、嵐の一員としてのこだわりなんだろうけど、ファンとしてはもっとできるのに!って歯がゆく思ったことも事実。

でも、大ちゃんはきっともっと別の世界を見ているのかなと思った。芸能界という柵から離れた、大野智が思うように生きる世界。

わたしはトップアイドル大野智をずっと見ていたいけど、彼はこの20年、ずっと夢の世界を見せてくれてた。だから、もう自由になっても良いよって言ってあげたい。

驚いたし、悲しかったけど、彼らは私たちに2年という時間をくれた。その時間は確実に縮まって、今年いっぱいになってしまったけど、この1年、精一杯応援して彼らと夢の世界を共有したい。そんな心境の今日この頃です。

(あ、でもJJさんとこ行くのは許して)